首の痛みはストレッチで解消できる!正しいストレッチのコツ
ここ数年で、肩こりよりも首のこりや痛みを訴える人が多くなっています。
長時間のパソコン作業やデスクワーク、そしてスマホの連続使用により、首の筋肉が固くなってしまったり、頸椎の変形を起こす例が急増しているのです。
首は約6~8kgもある頭を支えており、常時負荷がかかっている状態にあります。
同時に神経が多く集まるデリケートな部位でありながら、外部からの力に弱いという特徴もあります。
それだけに、首の痛みのメンテナンスは人間にとって重要なものとなります。
肩こりであれば、湿布薬や磁気治療器などを貼付する楽ちんケアも可能なのですが、首となると毛髪や産毛のために貼付がうまくいきません。
そこでおすすめしたいのが首のためのストレッチです。
まずは首の痛みの原因を知り、正しいストレッチで痛みの軽減を目指しましょう。
首の痛みが発生する原因
首の痛みが発生する原因としては、寝違えや加齢、運動不足などの理由による筋肉の劣化や痛みが広く知られています。
首が痛む原因としてはこういう形態のものが多く、生活習慣や筋肉の強化で改善することが可能です。
その一方で、頸椎そのものの老化や椎間板の変形などが生じると、首だけでなく全身にわたる障害や症状が現れることがあり、こうなると医療機関での治療が必要となります。
しかし最近では、それらに加えて、パソコン(特にノートパソコン)やスマホの長時間使用に伴う「ストレートネック」という首の疾患が急増しています。
ストレートネックとは、パソコンやスマホの画面を見るために頭が肩より前に出る姿勢が続くことで、頸椎の自然なカーブが損なわれ、まっすぐ(=ストレート)になってしまう状態のことです。
これにより頭の重さが直接に首や肩への負荷となり、特に首に対して大きなダメージとなります。
ストレートネックは、この状態を放置しているとさまざまな症状を引き起こす、恐ろしい疾患です。
また、血液の流れが阻害され、巡りが悪くなり、冷えやイライラ、不眠などの不調を引き起こすことも問題となっています。
首の痛みを解消できるストレッチ
それでは、首の痛みを解消するための基本のストレッチをご紹介します。
正しい姿勢をキープするために、鏡を見ながら行うとよいでしょう。
(準備)
- 軽く背伸びをしてからまっすぐに立ちます。背筋を伸ばした姿勢です。
- 頭を少し後ろに引き、顔は正面を見て、あごを少し引きます。頭を引けない場合は無理をしないようにしてください。
(その1)首を横に傾けるストレッチ
- 準備の姿勢をとり、両肩をほんの少しだけ上にすくめます。
- 頭を真横に傾けていきます。
- 傾けた側の手で頭を上から押さえ、さらに頭が傾くように少しずつ押さえていきます。
- 伸ばした側の首の側面から付け根にかけて、筋肉が伸びていることを感じます。
- その体勢のまま20秒キープします。
- 反対側も同様に行います。
(その2)首を前に傾けるストレッチ
- 準備の姿勢をとり、頭を前に傾けていきます。
- 首から肩、背中にかけての筋肉の伸びを感じます。
- もう少し筋肉を伸ばしたいと感じた場合は、両手を後頭部に当てて組み、腕の引く力を使ってさらに伸ばしていきます。
- その体勢のまま20秒キープします。
- ゆっくりと頭をもとの位置に戻します。
どちらも簡単なストレッチですが、痛い部分を無理に動かすことは厳禁です。
あくまで自分が気持ちいいと思える力加減を守り、ゆっくりと丁寧に行ってください。
効果を高めるコツは「狙った筋肉をきちんと動かすこと」
ストレッチは、ただ漫然と行っていたのでは十分な効果が得られません。
満足できる効果を得るためのコツは、「伸縮している(狙った)筋肉を意識し、きちんと動かすこと」です。
つまり、いま伸縮している筋肉はどこかを確認しながら、その部分に意識を集中させ、ひとつひとつの動作を丁寧にゆっくりと行うことが大切なのです。
簡単な動作だからといっておざなりにせず、自分の体調に応じた強度で行うことで、徐々に効果が現れてくるはずです。
首の痛みやこりを解消したい場合、基本的に狙うべきは首の付け根と後頭部になります。
首の付け根の痛み、こりは、肩こりと連動していることが多く、首のストレッチと併せて肩のストレッチも行うと効果的です。
後頭部では、うなじの中央の「ぼんのくぼ」と呼ばれるへこみの部分に注目してください。
この部分は頭がい骨と首の骨(頸椎)の境目であり、うつむいてスマホを使う癖のある人はここがガチガチに固まっているはずです。
ストレートネック予防の意味でも、意識的にここをストレッチするとよいでしょう。
まとめ
もし首に痛みが発生したら、まずは慌てずにゆっくりとストレッチをしてみてください。
気持ちがよいと感じられるようであれば、定期的に行うことで痛みを改善することも可能です。
仕事や家事の合間にも簡単にできるストレッチで、こまめにリラックスタイムをとりましょう。
身体を少し動かすことで血行がよくなるため、疲労回復や痛みの予防としても効果的です。
ただし、首を動かせないほどのひどい痛みや、改善しない、さらに痛みがひどくなるなどの症状が現れた場合や、首の痛みのほかにも手足のしびれなどがある場合には、頸椎に障害が発生している可能性があります。
自己判断でのストレッチはせず、すぐに医療機関を受診するようにしてください。
記事の参考URL
https://retherapress.com/archives/2-19/
https://trilltrill.jp/articles/894960
https://style.nikkei.com/article/DGXNASFK2603H_W3A221C1000000
監修専門家プロフィール
みやざわ整骨院院長 宮澤大助
東京都大田区池上でみやざわ整骨院を開業。ゴルフ、野球、サッカー、相撲、マラソン、水泳の多種分野のアスリートが主に来院。数多くのトップアスリートを治療し、コンディショントレーニングをサポート。代替医療分野で「東久邇宮記念賞」を受賞。
http://www.tgc-d.com/miyazawa.html
医療・美容ライター。これまでの執筆本数は9,000本以上に昇る。正確でわかりやすい記事が医師からも好評。
ムダ毛や体臭などのお悩み解決記事から疾患の説明記事まで幅広く執筆。
正しい知識を広めるために、医療・美容の情報をわかりやすくお伝えします。
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