腰痛を簡単に治療できるかも!注目の「ヤンキー座りストレッチ」
老若男女を問わず、多くの日本人を悩ませているのが「腰痛」です。
この腰痛について、厚生労働省では以下のように腰痛を定義しています。
「腰痛」とは疾患(病気)の名前ではなく、腰部を主とした痛みやはりなどの不快感といった症状の総称です。
出典:腰痛対策 – 厚生労働省
この資料によると、腰痛とはとても広い範囲の症状のことを指し、しかもそのほとんどが原因不明です。
突然起こる痛みでよく知られている「ぎっくり腰」でさえ、医師の診察やX線検査でも原因が特定できないのが現状です。
このようにわかりにくい症状である腰痛ですが、あるストレッチを行うことで軽減した、効果がみられた、という報告が話題となっています。
そのストレッチとは、なんと「ヤンキー座りストレッチ」というもの。
ここで言う「ヤンキー」とは、いわゆる不良少年を意味する俗語ですが、それがなぜ腰痛に効果的なのか、以下でご説明していきます。
腰痛の原因は「座りっぱなし」かも
現代人は、仕事や生活習慣から、一日中座りっぱなしのこともかなりあるようです。
長時間座り続けて、急に立ち上がると腰や股関節に痛みが走る、そんな経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
その原因として、まずは座り続けたことによる血行不良が挙げられます。
また、同じ姿勢で座り続けると、腹筋の力が抜ける代わりに背筋に力が入るようになり、背中から腰にかけての筋肉が疲労してしまうのです。
痛みがひどくなってくると、ぎっくり腰のような症状が出ることもあります。
座りっぱなしの生活を続けているならば、それは腰の筋肉に負担がかかって起きる「腰ねんざ」と呼ばれる状態の可能性があります。
そして筋肉の問題だけでなく、座りっぱなしの姿勢は背骨や骨盤の変形やゆがみまでも引き起こすことがあり、激痛の原因となります。
これを繰り返して慢性化すると、かがむ姿勢をとるだけでも腰が痛むなどの症状が出ることもあります。
座りっぱなしになりがちな生活であっても、1時間に5~10分程度立ち上がり、腰や背筋を伸ばすストレッチ休憩をとりましょう。
そして、その日のうちに「ヤンキー座りストレッチ」でリフレッシュしてはいかがでしょうか。
ヤンキー座りストレッチの効果
「ヤンキー座りストレッチ」では、「ヤンキー」たちのしゃがみ方をまねた姿勢をとります。
このストレッチは箇所もとらず道具もいらず、簡単にできるので誰にでも取り入れやすいのが特徴です。
シンプルなストレッチですが、その効果はネットでも評判です。
人気の理由は、第一に腰痛の予防や改善に効果的であることが挙げられます。
これは「ヤンキー座りストレッチ」が、背骨のまわりの筋肉や、身体の深い部分に位置する筋肉(インナーマッスル)を強化できることに由来しています。
腰の筋肉が柔らかくなることで、前屈運動も楽にできるようになります。
次に、「ヤンキー座り」をすることによって、骨盤底筋が鍛えられるところも魅力です。
骨盤底筋は、骨盤を下から支え、便意や尿意があると緩み、そうでないときには収縮して排せつの調整をする筋肉です。
ですので、この筋肉を鍛えることは、尿漏れの防止にもつながります。
さらに、お尻の形がよくなるという、うれしいおまけもついてきます。
お尻の筋肉が発達し、プリっと上がった状態になると、男女問わず健康的に若々しく見られるものです。
手軽ながら魅力の多いストレッチこそが、「ヤンキー座りストレッチ」なのです。
ヤンキー座りストレッチのやり方
「ヤンキー」たちは、独特のしゃがみ姿勢でたむろする姿が特徴的です。
そんな「ヤンキー座り」をまねて、腰や股関節の筋肉をストレッチしましょう。
やり方はとても簡単で、台所でもオフィスでも、思いついたその場ですぐにできます。
まずはまっすぐに立ち、両足を肩幅に開きます。
膝とつま先は外に向けます。
かかとを床にぴったりとつけたまま、ゆっくりと腰を落としていきます。
そのとき、体重は前にかけるように、腰を倒してしゃがみ姿勢をとります。
しゃがむことができたら、両手をそれぞれ握りしめてこぶしを作ります。
そのこぶしを背中に回し、腰のくびれのあたりから仙骨(お尻の割れ目の少し上にある骨の出っ張り)まで、上から下にこすります。
気持ちいいと感じる程度に力を入れて、20回程度行うのが効果的です。
目安としては、朝・昼・晩の1日3セットを目標にしてみてください。
背中からお尻の筋肉がほぐれてリラックスするのを感じることができるはずです。
「ヤンキー座りストレッチ」に慣れてきたら、応用として「ヤンキー座りウォーキング」にも挑戦してみましょう。
こちらもやり方は簡単で、「ヤンキー座り」の状態を維持したまま歩くだけです。
ウォーキングの際は、かかとを床から離さないように、つま先立ちにならないように注意してください。
こちらは尿漏れや転倒防止に効果があり、併せて行うことでさらに下半身を強化することができます。
まとめ
特別な用意は全く必要なく、思い立ったときに手軽に行える「ヤンキー座りストレッチ」は、腰痛、とくに「腰ねんざ」を抱えている方に効果的な運動です。
座りっぱなしの生活を続けている方であれば、すでに腰の周囲がこり固まっているかもしれません。
そんな場合はフォームにこだわらず、ゆっくりと腰を伸ばしていくイメージで、できる範囲からスタートしてみてください。
回数についても、最初から3セットができなくても大丈夫です。
体調をみながら少しずつフォームを修正し、ご自分のペースで運動を進めていきましょう。
ただし、腰痛がひどい、長引く、繰り返す、そんな場合は自己判断に頼らず、医療機関を受診するようにしてください。
無理のないペースでのストレッチは、日々の健康に大きく貢献します。
ぜひ、毎日の生活に取り入れたいものです。
監修専門家プロフィール
みやざわ整骨院院長 宮澤大助
東京都大田区池上でみやざわ整骨院を開業。ゴルフ、野球、サッカー、相撲、マラソン、水泳の多種分野のアスリートが主に来院。数多くのトップアスリートを治療し、コンディショントレーニングをサポート。代替医療分野で「東久邇宮記念賞」を受賞。
http://www.tgc-d.com/miyazawa.html
記事の参考URL
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/lumbago.html
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/dl/1911-1_2d_0001.pdf
https://healthcare.kao.com/main_post/stiff-shoulder3/
https://www.bodybook.jp/entry/201709/doctor24vol1.html
https://fytte.jp/fitness/10532/
40代フリーライター。
DTPデザイナー、雑誌編集ライター、博物館広報の職を経て、フリーライターに。
主に、健康、美容、ファッションのジャンルで記事執筆中。
得意なテーマはアンチエイジング。
見た目だけではなく、こころとからだの両面から生まれる若々しさを重要視している。
自身もコスメオタク、サプリオタクであり、気になる製品はまず自分で試してみる主義。
読書が趣味で、尊敬する作家は数多くいるが、なかでも影響を受けたのは山口瞳氏。
好きなスポーツはフィギュアスケート。
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