このエントリーをはてなブックマークに追加

腰が痛いときに疑う病気|腰椎椎間板症の症状と引き起こす原因

腰が痛いときに疑う病気|腰椎椎間板症の症状と引き起こす原因

特に重いものを持っているわけではないのに、運動すると腰が痛くなるという方は多いのではないでしょうか。

加齢とともに腰痛が起こる頻度が増えてきたということで、お悩みの方もいるでしょう。

そのような症状がある場合は、腰に何らかのトラブルが起きている可能性があります。

 

腰痛の原因はさまざまですが、その1つに腰椎椎間板症という病気があります。

急激な痛みによって動けなくなるわけではありませんが、生活に支障をきたしていないからといって放置すると、症状が悪化してつらい思いをすることになるかもしれません。

痛みで生活に支障をきたす前に医療機関で適切な処置を受けることが大切です。

ここでは、腰椎椎間板症の症状や原因、治療法などについて詳しくご紹介します。

 

腰椎椎間板症の代表的な症状

腰椎椎間板症になると、腰に痛みを感じるようになります。

安静時に痛むことはほとんどありません。

動いているときに痛みが現れ、特に前かがみになったときに強い痛みが起こります。

さまざまな動作時に痛みが現れ、他の腰の病気と鑑別することが難しいといわれています。

 

腰の病気では、脚がしびれたり痛くなったりするほか、膀胱や直腸の機能に支障をきたすことがありますが、腰椎椎間板症ではこのような症状が現れることはまれです。

しかし、症状の有無だけで腰椎椎間板症と判断することはできません。

医療機関でMRIなどによる検査が必要であるため、自己判断しないことが大切です。

 

また、腰椎椎間板症が悪化すると、腰椎椎間板ヘルニアに進行する可能性があります。

そうなると、治療が難しくなるため、腰椎椎間板症の段階で治療を開始することが望ましいとされています。

腰椎椎間板ヘルニアは、椎間板が突出することで神経が圧迫され、脚にしびれや痛みなどの症状が現れる病気です。

腰椎椎間板症よりも生活に支障をきたしやすいため、進行しないようしっかり対処していきましょう。

 

腰椎椎間板症になってしまう原因

腰部は、腰椎と呼ばれる骨組織が連結してできています。

その椎体と椎体の間でクッションのような役割を果たしているのが椎間板です。

加齢やストレスなどが原因となり、椎間板の中央にある髄核の水分量が減ることで、クッション機能が低下していきます。

そこに、ストレスが加わることで、さらに椎間板の変形が進んでしまうのです。

 

ストレスを受けたからといって、必ずしも腰椎椎間板症になるわけではありません。

椎間板に加わるストレスは、腹筋や背筋などによって分散されるため、これらの筋肉が十分に備わっていれば腰椎椎間板症のリスクを抑えられるのです。

筋力が低下している、うまく役割を果たせないといった場合には、椎間板にストレスがかかりやすくなり、腰椎椎間板症のリスクが高まります。

 

また、股関節の周りの筋肉が硬くなっていると、脚を動かしたときに骨盤が異常に動いてしまい、腰への負担が大きくなります。

日常生活においても、腰椎椎間板症のリスクを上げる要因が隠れています。

猫背や中腰になると椎間板への負担が大きくなり、椎間板が変形しやすくなるのです。

中腰での作業が多く、仕事などでつい猫背になりがちな場合は注意しましょう。

 

腰椎椎間板症の痛みをやわらげるには

腰椎椎間板症を根本から治療し、一切痛みをなくすといったことはできません。

生活に支障をきたさないように、痛みをコントロールすることが基本です。

医療機関では、次のような治療を行います。

鎮痛剤

痛みを抑える鎮痛剤を内服し、痛みをコントロールします。

コルセット

お腹の軟らかい組織を圧迫することで、お腹の中の圧力が高まります。

そうすると、腰にかかる負担が軽減されるのです。

また、腰椎の運動を制限することで、運動による痛みを抑えます。

手術

鎮痛剤の内服とコルセットの装着だけで、多くの場合は症状がやわらぐとされています。

しかし、生活に大きな支障をきたすようなつらい痛みが長く続くこともあるのです。

このような場合には、ダメージを受けている椎間板を取り除き、骨盤から骨を採取して移植する手術を検討します。

手術するかどうかは、入院したうえで椎間板造影という検査を受ける必要があります。

ストレッチ

股関節の周りの筋肉が硬いことが原因になる場合があるため、体操やストレッチなどで筋肉の柔軟性を高めます。

また、腹筋などの筋力を高めるための体操なども行うことが大切です。

理学療法士の指示に従いましょう。

 

腰が痛いときは安静に過ごしましょう。

再び運動すると痛みが現れることが多いため、鎮痛剤の内服やコルセットの装着、ストレッチなどでケアを続けることが大切です。

 

まとめ

腰椎椎間板症は、放置すると椎間板ヘルニアへと進行する可能性があります。

そうなると、手術が必要になる可能性が高まるため、腰椎椎間板症の段階で食い止めることが大切です。

腰椎椎間板症の段階でも、痛みによって生活に支障をきたすことがあるでしょう。

痛みが強いときは無理をせず、安静に過ごしてください。

 

また、鎮痛剤を我慢して飲まなかったりコルセットを着け忘れたりすることは、症状の悪化につながります。

理学療法士による体操やストレッチなども、指定の期間を守って適切に受けなければ改善が期待できません。

腰椎椎間板症のケア方法はさまざまですが、すべて指示通りに受けることで、生活の質を維持できるでしょう。医師や理学療法士の指示に従って、ケアを続けてくださいね。

監修専門家プロフィール


 みやざわ整骨院院長 宮澤大助

東京都大田区池上でみやざわ整骨院を開業。ゴルフ、野球、サッカー、相撲、マラソン、水泳の多種分野のアスリートが主に来院。数多くのトップアスリートを治療し、コンディショントレーニングをサポート。代替医療分野で「東久邇宮記念賞」を受賞。

http://www.tgc-d.com/miyazawa.html


 

記事の参考URL

http://www.sapporo-sports-clinic.jp/disease/107/

http://www.jssr.gr.jp/sick/disease.html

http://sawamuragishi.jp/products/sougu/taikan.html