季節の変わり目やエアコンがつけられた室内、空気の乾燥した冬場などに、肌の乾燥を感じる人は多いものです。

また、自分では乾燥肌だと感じていなくても、実は乾燥しているというケースも少なくありません。

皮膚表面がカサカサして粉をふいてしまったり、痒みを感じたりするのが乾燥肌だと思われていますが、乾燥肌の症状はこれらだけではないのです。

そもそも、肌が乾燥してしまうのはなぜなのでしょうか。

乾燥肌をそのままにしておくとどうなってしまうのでしょうか。

この記事では、乾燥肌の原因や、とりたい対策方法についてご紹介します。

すでに乾燥肌にお悩みの方はもちろん、乾燥肌ではないと思っている方も、自分に当てはまるものがないかを確認してみてくださいね。

肌が乾燥してしまう原因

乾燥肌の多くは、皮脂分泌の低下やバリア機能の低下が引き起こしています。

これらにより、肌内部の水分が減少してしまうのです。

通常、肌内部にある角質には約20～30％の水分が含まれています。

角質内の水分は細胞間脂質、天然保湿因子、皮脂膜によって保たれていますが、空気中の湿度が50％を切ってしまうと、角質内の水分も20％を切ってしまい、乾燥肌になってしまうのです。

角質内の水分を減少させる要因は空気の乾燥だけではありません。

そのほかには、「間違ったスキンケア」「紫外線」「体内の水分不足」があります。

肌を乾燥させるスキンケアとして挙げられるものは、「洗顔時の湯温の高さ」「洗浄力の高いクレンジング・洗顔料の使用」です。

これらはどちらも乾燥肌を悪化させてしまうスキンケアです。

「ぬるめのお湯」で、「刺激の少ない洗顔料でやさしく洗う」ことが大事。

また、シートパックを規程の時間以上肌にのせることも乾燥肌を悪化させてしまいます。

紫外線は、シミやしわだけではなく、乾燥肌にも関係しています。

紫外線に当たると肌のバリア機能が低下してしまうため、角質内の水分が蒸発しやすくなってしまうのです。

あと、盲点なのが水分不足です。

水を飲めば保湿されるわけではありませんが、水分不足は乾燥肌の原因のひとつ。

適度な水分補給が大切です。

水分・油分を逃さずキープする肌の乾燥対策

保湿された肌に必要なものは、適度な水分と油分です。

そのためにまずすべきことは、今ある肌の水分・油分を不要に逃さないこと。

そのためにも、正しいスキンケア方法を知っておきましょう。

クレンジング、洗顔料は低刺激のものを

クレンジングや洗顔は、メイクや肌の汚れだけではなく、皮脂や天然保湿因子も洗い流してしまいます。

そのため、しっかり洗った方がいいからと洗浄エネルギーの高いクレンジング剤・洗顔料を使ってしまうと、乾燥肌になってしまうのです。

乾燥しやすい肌の方におすすめのクレンジング剤は、クリームやミルクタイプのもの。

よほど濃いメイクをした日でなければ、これで十分です。

洗顔剤も肌にやさしいタイプのものを選び、ゴシゴシとこすらず泡で洗うようにしましょう。

適した湯温は32～34度

熱いお湯も、皮脂や天然保湿因子を洗い流してしまう要因のひとつです。

すすぐ際は、人肌程度の温度（32～34度）にしたぬるま湯で洗いましょう。

紫外線対策

紫外線も乾燥肌の原因だとお伝えしました。

肌内部にダメージを受けないためにも、UV対策は重要。

日焼けが気になる季節だけではなく、年中日焼け止めを使用しましょう。

ただし、紫外線の強い季節に使うような高いSPF、PAのものを使用する必要はありません。

SPF30、PA＋＋程度のものを使い、2～3時間おきに塗り直しましょう。

水分・油分を補給する肌の乾燥対策

水分や油分は、キープするだけではなく補給することも必要です。

重要なのは、水分と油分の両方を足してあげること。

化粧水だけ、オイルだけでは乾燥肌対策としては不十分です。

化粧水は、10円玉くらいの量を手に取り、手で温めてから肌にやさしくハンドプレスします。

乾燥肌が気になる際は、これを5回繰り返します。

肌に触れたときにもちっと跳ね返してくる弾力を感じられればOK。

足りなければさらに化粧水をプラスします。

化粧水を染みこませたコットンでパッティングをするのもおすすめです。

化粧水でしっかり補給した水分を蒸発させないために必要なものが、油分です。

オイルやクリームを用いてきちんとふたをしてくださいね。

エアコンにより乾燥した空気にさらされてしまうオフィスでも、「水分＋油分」の補給が有効です。

メイク直しの際にミスト状の化粧水をふきかけ、クリームやオイルなどの油分をプラスしてあげましょう。

くれぐれも、化粧水のみで終わらせないようにするのが大切。

水分だけの補給では、化粧水が蒸発する際に肌の水分まで奪い取ってしまい、結果乾燥肌の悪化につながってしまうためです。

加湿器が使える際は加湿をし、室内の湿度を適性なものに保ちましょう。卓上タイプの加湿器もおすすめです。

まとめ

カサカサしているようには感じなくても、洗顔後の肌のつっぱり感や肌のはりツヤがないと感じている場合は、乾燥肌になっている可能性が高いです。

表面上は保湿されているようでも、肌内部の水分量は減少している「インナードライ」という人も少なくありません。

「自分は大丈夫」と思い込まず、肌の状態にあらためて意識を向けてみてくださいね。

スキンケアでの対処はもちろん、乾燥に効果的なビタミンAが豊富な卵、ニンジン、かぼちゃ、海藻類を取り入れたメニューを食べることもおすすめです。

こまめな水分補給も心がけてください。

十分な睡眠を取るなど、規則正しい生活を送ることも乾燥肌対策にとって大切なこと。

できることを取り入れて、カサカサ肌とさよならしましょう。

記事の参考URL

http://www.self-beauty.org/column/848/

卯岡若菜

さいたま市在住。幼少期からの「書くことが好き」が講じてフリーライターに。
コラム記事から店舗・病院・企業への取材・インタビュー記事まで幅広く執筆している。
販売員をしていたインテリア雑貨店で扱っていた、日常をちょっぴり楽しくさせる入浴剤・アロマ・ケア用品が好き。