オーストラリアの先住民、アボリジニたちが約4万年前から使用してきた「エミューオイル」。

オーストラリア原産の鳥、エミューの皮下脂肪から抽出した、天然成分由来のオイルです。

皮膚炎や筋肉痛といった症状に効くとされ、「万能薬」として使用され続けてきました。

現在のオーストラリアでは、エミューオイルは「豪州治療医薬品局」の認可を受け、れっきとした医薬品として用いられています。

しかし、エミューオイルの効能は皮膚炎や筋肉痛の改善だけではありません。

肌の老化を防ぐ働きがあるとされ、多くの女性に美容オイルとして使用されているのです。

愛用者のなかには、美容に関心の高い海外セレブも。

このページでは、エミューオイルが肌に良い理由をご紹介します。

肌の老化を食い止める抗酸化作用

肌の老化原因のひとつが、「酸化」です。

酸化とは、「錆びる」こと。

金属が錆びる現象のほか、リンゴが茶色くなることも酸化現象のひとつです。

肌内部が酸化する原因は、紫外線による活性酸素の増加です。

活性酸素は、本来体を守ってくれるもの。

紫外線を浴びてダメージを受けた皮膚細胞を守る働きをしています。

しかし、増殖した活性酸素は、皮膚細胞を酸化させる原因に。

皮膚細胞が酸化すると、肌のメラニンが増え、シミの原因に。

また、シワも酸化現象による症状のひとつです。

活性酸素を生じさせる原因は、紫外線だけではありません。

空気の汚れや、喫煙・飲酒といった生活習慣、ストレスによっても過剰に発生してしまいます。

また、一度肌の酸化が起こると、周囲の細胞に連鎖反応を起こし、広がってしまうのも怖いところです。

特に紫外線の強い夏は、肌ダメージが大きくなりがち。

秋以降のケアは、美肌を保つために大切なことなのです。

活性酸素の発生を抑制することを、「抗酸化」といいます。

加齢により、体内にあらかじめ備えられた抗酸化作用は減少してしまうため、食べものにより補給してあげることが大切です。

例として、ポリフェノールを含むブルーベリーや大豆製品、カテキン（緑茶）、「抗酸化ビタミン」と呼ばれるビタミンA、C、Eを含むにんじんやアーモンド、グレープフルーツなどが挙げられます。

エミューオイルに含まれる抗酸化成分

エミューオイルには、多くの成分が含まれています。

そのうち、多く含まれているものは「必須脂肪酸」と呼ばれる成分です。

多くの成分が含まれている必須脂肪酸のうち、「一価不飽和脂肪酸」であるオレイン酸は、抗酸化作用に優れている成分といえます。

食品ではオリーブオイルに含まれ、皮膚への浸透が早いことも特徴です。

エミューオイルに含まれている脂肪酸の割合は、人の皮脂バランスと極めて似ていることがわかっています。

そのため、肌なじみがよく肌内部まで有効成分が届きやすい点もエミューオイルのメリットです。

また、脂肪酸のほか、同じく抗酸化作用をもつビタミンE、皮膚の修復機能をもつビタミンAもエミューオイルに含まれています。

エミューは、肌の再生能力に長けている鳥です。

アボリジニたちが愛用し始めたきっかけも、こうしたエミューの特性が理由だと考えられています。

エミューオイルは天然由来成分のため、赤ちゃんやアトピー性皮膚炎など、敏感肌の人でも安心して使えることも魅力のひとつです。

高い保湿力を誇るため、年齢を重ねていくうちに乾燥しがちな肌ケアにも力を発揮します。

海外セレブもエミューオイルで若さを保っている！

エミューオイルは、美意識の高い海外セレブにも美容目的で愛用されていることが知られています。

そのうちのひとりが、エミューオイルの原産国・オーストラリア出身の女優、ケイトブランシェットです。

日本では馬油を使うことが多い赤ちゃんの肌ケア。

オーストラリアではエミューオイルを使用するのが一般的なのだそうです。

エミューオイルは高い保湿力をもつうえ、余分な成分が含まれていない安全性もその理由。

ケイトブランシェットも、肌を保湿させてつやを保つためにエミューオイルを愛用しているのだそうです。

スキンケア方法には、乳液や美容液などさまざまなものがあり、美容オイルによるケア方法もそのひとつ。

馬油のほか、アルガンオイルやオリーブオイル、グレープシードオイルやローズヒップオイルなど、美容オイルとして販売されているものには動物性・植物性を含め、さまざまな種類があります。

オイルに含まれる栄養によって、効果はさまざまです。

保湿力もオイルによって異なります。

エミューオイルの特徴は肌への浸透力と保湿力の高さと、医薬品にも認められる安全性。

顔はもちろん、体にも使える万能オイルです。

まとめ

抗酸化作用をもつ成分が含まれているエミューオイルは、約4万年前から愛用され続けた歴史のあるオイルです。

化粧水によるスキンケアのあとの仕上げとして使うほか、洗顔後の肌につけると、より化粧水をなじませやすくなりますよ。

日焼け止めや日傘、帽子の着用などで紫外線を防止することも肌の老化スピードを遅くさせるためには有効な方法です。

そのうえで、高い保湿力と浸透力をもつエミューオイルによるスキンケアで、きれいな肌を保ちましょう。

エアコンで乾燥にさらされやすい肌には、保湿ケアがマストです。

ボディケアやヘアケアにも使えるコスパの良さも魅力的。

筋肉痛や関節炎・打撲の予防や改善にも使えます。赤ちゃんから使用できるため、家族の万能薬として取り入れてみてはいかがでしょうか。

記事の参考URL

http://www.afpbb.com/articles/modepress/3038363

http://biyo-chikara.jp/skin-care/25266/

https://allabout.co.jp/gm/gc/467353/

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/wakayama/kouhoushi/syoku/6.pdf

https://allabout.co.jp/gm/gc/461207/

卯岡若菜

さいたま市在住。幼少期からの「書くことが好き」が講じてフリーライターに。
コラム記事から店舗・病院・企業への取材・インタビュー記事まで幅広く執筆している。
販売員をしていたインテリア雑貨店で扱っていた、日常をちょっぴり楽しくさせる入浴剤・アロマ・ケア用品が好き。