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炎症による股関節の痛みを抑えるためにできること

炎症による股関節の痛みを抑えるためにできること

股関節に痛みが起こる原因はさまざまですが、その1つに関節リウマチがあります。

比較的若い女性がかかりやすいとされています。

関節リウマチは、自宅でのマッサージやストレッチで改善することはできません。

まずは、医療機関を受診して診断を受けましょう。

関節リウマチと診断されたら、症状の度合いに合わせて医師に治療計画を立ててもらい、指示に従って治療を受けることが大切です。

 

関節リウマチは、股関節以外の部分にも起こります。

関節に炎症が起こり、軟骨や骨の破壊が進むことで股関節の機能が低下してしまうのです。

最終的に歩行が困難になることもあるため、できるだけ早い段階で治療を始める必要があります。

また、股関節だけではなく、全身のさまざまな部位に炎症が広がる症例もあるのです。

ここでは、関節リウマチによる股関節の痛みを抑える方法について詳しくご紹介します。

 

投薬による治療

関節リウマチの治療では、投薬や手術、リハビリなどを必要に応じて組み合わせます。

投薬治療で使用する薬は次のとおりです。

非ステロイド性抗炎症薬

関節リウマチでは、関節の痛みが問題となります。

そのため、痛みの原因となる炎症を抑えるために、抗炎症薬を使用します。

非ステロイド系抗炎症薬は、痛みに深く関係しているプロスタグランジンが作られるのを防ぎ、炎症を抑えます。

ただし、関節リウマチによる軟骨や骨の破壊の進行をとめることはできません。

副腎皮質ステロイド

強い炎症が起きているような場合には、副腎皮質ステロイドを使用します。

速効性があるため、関節リウマチによる痛みを速やかに抑えることができます。

ただし、長期間の使用は副作用のリスクを高めるため、抗リウマチ薬の補助として使います。

抗リウマチ薬

関節リウマチの投薬治療でメインになる薬です。

関節リウマチの原因である免疫の異常にアプローチすることで、症状の進行を抑えます。

抗リウマチ薬の効果が現れ、痛みや炎症が治まってきたら、抗炎症薬の使用を減らしていきます。

 

薬は、医師の指示に従って正しく服用しましょう。

途中でやめると、関節リウマチの悪化に繋がります。

 

手術による治療

Hip joint inflammation

関節リウマチの症状が悪化した場合は、やむを得ず手術を行うケースがあります。

滑膜切除術(かつまくせつじょじゅつ)

関節リウマチによって炎症が起きた滑膜を切除する方法があります。

ただし、早期から十分な薬物療法を行えるようになってきているため、滑膜切除術が必要な状態まで進行することは少なくなっています。

人工関節置換術(じんこうかんせつちかんじゅつ)

関節リウマチになっている関節を人工の関節へと入れ替えます。

本来の機能を取り戻せる可能性があります。

医学の進歩により、高齢者でも受けられるようになってきています。

 

他にも、症状が現れた関節によって、さまざまな手術が行われています。

最初から手術が必要になるわけではありません。

手術が恐いからといって受診しないでいると、それこそ手術が必要になってしまいます。

股関節の痛みや可動域が狭くなるなどの症状が現れた場合は、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。

 

また、手術が必要になった場合は、手術の詳細や術後の流れなどさまざまなことを担当医に相談しましょう。

納得したうえで、手術を受けるかどうか決めることが大切です。

 

リハビリやマッサージによる治療

リハビリには、運動療法や理学療法、作業療法などがあります。

関節リウマチの状態に応じて、オーダーメイドのリハビリを行いましょう。

少しずつ身体を慣らして、本来の機能を回復させます。

また、自宅でもリハビリの一環として、簡単な体操やストレッチをすることがあります。

股関節の場合は、足指や太ももの運動を行うことになるでしょう。

足指の運動

椅子に座った状態で、両足を交互に持ち上げたり、両ひざを曲げたり伸ばしたりしましょう。

次は、椅子の背もたれを両手で持ち片足だけゆっくりと外側へと上げ、交互にもう片方の足も動かします。

太ももの運動

床に座って足を伸ばし、交互に上げましょう。

うつ伏せ寝で行うことも可能です。

 

また、マッサージによるケアも効果的な場合があります。

ただし、炎症が起きているときにマッサージすると、症状が悪化する可能性があるため注意が必要です。

必ず、主治医にマッサージをしてもいいかを確認しましょう。

 

また、マッサージによって治療期間が大きく短縮されることはないため、リスクを認識したうえで行うかどうか決めることが大切です。

まとめ

股関節の痛みは、激しいスポーツをした後や股関節に負担をかけるような重労働をすることで起こります。

しかし、関節リウマチのような病気が原因の場合もあるため、症状が続くケースでは医療機関の受診が必要です。

早い段階で治療を始めることができれば、抗リウマチ薬や抗炎症薬だけで症状をコントロールできる可能性が高まります。

 

逆に、症状を悪化させてしまうと、関節の軟骨や骨の破壊が進み、人工関節置換術などの手術が必要になるかもしれません。

身体への負担が大きいため、できるだけ早く治療を始めましょう。

関節リウマチを放置すると、股関節以外の関節にも炎症が起こるようになり、全身の運動機能に悪影響が及びます。

 

早めに治療できれば、リハビリも過酷なものにはならないでしょう。

股関節の痛みが続いている場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

監修専門家プロフィール


 みやざわ整骨院院長 宮澤大助

東京都大田区池上でみやざわ整骨院を開業。ゴルフ、野球、サッカー、相撲、マラソン、水泳の多種分野のアスリートが主に来院。数多くのトップアスリートを治療し、コンディショントレーニングをサポート。代替医療分野で「東久邇宮記念賞」を受賞。

http://www.tgc-d.com/miyazawa.html


 

記事の参考URL

https://chugai-ra.jp/about/about02.html

https://www.ayumi-pharma.com/ja/healthcare/rheumatism/library/cure/index.html

https://www.ayumi-pharma.com/ja/healthcare/rheumatism/library/cure/page2.html

https://www.ayumi-pharma.com/ja/healthcare/rheumatism/library/cure/page3.html

http://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/rm400/rm420-a8.html