膝が痛いときの簡単ストレッチ方法とは?慢性的な膝痛を緩和しよう
歩いたり立ち上がったりしたときに膝が痛む、常に膝に痛みがあるといった場合には、膝周りの筋肉がコっている可能性があります。
筋肉のコリをそのままにしておくと、膝関節に負担がかかり続け、やがて膝の軟骨がクッションの役割を果たせなくなるかもしれません。
そうなると、膝関節を構成する太ももの骨とすねの骨がぶつかるようになり、生活に支障をきたすほどの症状が現れる可能性があります。
そうなる前に筋肉のコリを解消し、膝関節への負担を和らげることが大切です。
筋肉のコリを解消する方法はさまざまですが、おすすめはストレッチです。
運動不足の方でも、手軽に行えるでしょう。
ここでは、膝関節に関わる筋肉をほぐすストレッチの方法を詳しくご紹介します。
慢性的な膝痛は筋肉のコリが原因?
膝の痛みは、膝関節に負担がかかることや膝周りの筋肉が衰えることなどが原因です。
太ももの前側にある大腿四頭筋(だいたいしとうきん)や太ももの裏側にあるハムストリングス、そしてお尻の筋肉である大臀筋(だいでんきん)、骨盤横の大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)が膝を伸ばしたり曲げたりする動作に関わっています。
これらの筋肉が凝ると、本来の役割を果たせなくなり、膝の曲げ伸ばしをスムーズにできなくなるのです。
その結果、立ち上がることが難しくなり、次第に運動量が低下していきます。
そうすると、筋肉が衰えて体重をしっかり支えられなくなり、膝関節への負担が増えるのです。
このように、筋肉のコリは膝のスムーズの曲げ伸ばしに問題を起こすだけではなく、膝関節の痛みにもつながります。
デスクワークで座りっぱなしの方や接客業で立ちっぱなしの方などは、筋肉がコリやすくなります。
また、身体中の筋肉がコっているためにバランスが悪くなり、腰の筋肉に負担をかける姿勢が習慣づいてしまうこともあるのです。
膝の痛みは、筋肉のコリ以外にも、加齢や肥満、ストレスなどさまざまな原因で起こるので、1つずつ対処していくことが大切です。
ストレッチをするメリット
ストレッチによって膝関節に関わる筋肉をほぐすことで、膝をスムーズに伸ばしたり曲げたりできるようになります。
また、筋肉がしっかり膝関節を支えることで、膝関節への負担を減らすことが可能です。
加齢や肥満などによって膝関節への負担が大きくなっていても、ストレッチで筋肉の状態を良好に保てば、膝が痛い状況を解消できる可能性があります。
また、膝に関わる筋肉をほぐすストレッチは、自宅でテレビを見ながら行えます。
休憩時間であれば職場でも行えるでしょう。
このように、継続しやすいのもストレッチのメリットです。
すでに筋肉が衰えていて膝関節への負担が大きい場合、ウォーキングやジョギングなどでは膝に痛みを感じる可能性があります。
筋肉を鍛えられても、膝関節に大きな負担がかかれば、痛みが悪化することもあるのです。
ストレッチであれば、膝関節に負担をかけることなく、筋肉をほぐせるでしょう。
筋肉は、使わないと次第に衰えていきます。
膝関節に関わる筋肉を使う機会が少ない方は、それだけストレッチを継続する必要があるので、現在の状態やライフスタイルに合わせてストレッチの回数や強度を決めましょう。
おすすめの膝ストレッチ方法
膝関節に関わる筋肉は、次のようなストレッチでほぐすことができます。
壁を使ったストレッチ
壁に片手をついた状態で立ち、片方の膝を曲げます。
そして、手で膝を引き寄せて大腿四頭筋の中心を伸ばしましょう。
そのまま20~30秒キープします。これを2~3セット行いましょう。
座った状態で行えるストレッチ
あぐらをかいた状態で片方の膝を後方へと曲げます。
その膝を手で持ち、もう片方の手は床について身体を支えましょう。
膝を引き寄せるとともに、曲げた脚とは逆方向に上半身をひねってください。
そのまま20~30秒キープします。
これを2~3セット行いましょう。
椅子に座ってできるストレッチ
椅子に座った状態で片脚を上げます。
足の裏にタオルをかけて、上半身へと引き寄せます。
このとき、膝を軽く曲げましょう。
そのまま20~30秒キープして1セットとし、2~3セット行いましょう。
椅子に座ってできるストレッチは、デスクワークの方におすすめです。
休憩時間中に行いましょう。
また、座った状態や壁を使った方法は、自宅で行うことをおすすめします。
どれも簡単にできるので、可能な限り毎日続けましょう。
まとめ
膝の慢性的な痛みは、大腿四頭筋やハムストリングスなどの筋肉が衰えていることが原因かもしれません。
また、筋肉がコっているために結果的に膝関節の痛みにつながっている可能性もあります。
そのため、膝の慢性的な痛みに悩まされているのであれば、まずはストレッチで筋肉をほぐし、筋力の低下を防ぐことが大切です。
ただし、膝関節に問題が起きている場合は、慎重にストレッチする必要があります。
痛みを感じている間はストレッチを控え、ストレッチの途中で痛みを感じた場合は中止しましょう。
ストレッチは、手軽に毎日行えます。
しかし、方法を間違えると逆効果になるかもしれません。
すでに膝関節に痛みが起きて、ストレッチによる悪化が心配される場合、理学療法士や医師などの専門家に相談して自分に合ったストレッチの方法を提案してもらいましょう。
監修専門家プロフィール
みやざわ整骨院院長 宮澤大助
東京都大田区池上でみやざわ整骨院を開業。ゴルフ、野球、サッカー、相撲、マラソン、水泳の多種分野のアスリートが主に来院。数多くのトップアスリートを治療し、コンディショントレーニングをサポート。代替医療分野で「東久邇宮記念賞」を受賞。
http://www.tgc-d.com/miyazawa.html
記事の参考URL
http://healthcare.kao.com/main_post/stiff-shoulderkiso/
http://www.nhk.or.jp/lifestyle/article/detail/00312.html
医療・美容ライター。これまでの執筆本数は9,000本以上に昇る。正確でわかりやすい記事が医師からも好評。
ムダ毛や体臭などのお悩み解決記事から疾患の説明記事まで幅広く執筆。
正しい知識を広めるために、医療・美容の情報をわかりやすくお伝えします。
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