膝の痛みの原因は加齢だけじゃない!原因を知って正しく治療しよう
立ち上がったときやしゃがんだとき、階段を上ったり下りたりするときなどに膝が痛む場合は、膝関節に何らかの問題が起きている可能性があります。
膝の痛みといえば、単なる年齢によるものと思っている方もいますが、実際には病気が原因で起きていることもあるのです。
そのため、膝の痛みが起きた場合は、医師の診察を受けて原因を突き止め改善する必要があります。
間違った方法で対処すると、膝の痛みが悪化する恐れもあるため注意が必要です。
病気が原因の場合には、自宅での注意だけではなく、医療機関での治療が必要になるケースもあります。
治療が必要であることに気づけず、症状が進行する可能性もあるため、単なる膝の痛みと考えないことが大切です。
膝の痛みの原因や膝の痛みにつながる病気、日常でできる予防法などについてみていきましょう。
膝の痛みの原因
膝の痛みの原因で多いのは、加齢とともに膝の軟骨がすり減っていくとともに、筋肉が弱くなることです。
筋肉は、膝関節への負担を抑える役割を果たしていますが、加齢や運動不足などによって衰えていきます。
その結果、軟骨のすり減りが激しくなり、骨と骨がぶつかることで炎症が起こり、痛みを感じるようになるのです。
また、女性の場合は閉経が膝の痛みに関与しているともいわれています。
骨に痛みが起きていると思っていても、実際には筋肉に痛みが起きているケースもあります。
自分では判断できないため、膝の痛みがある場合は医師の診察を受けることが大切です。
運動不足によって筋肉が衰えていたり、運動量が少ない仕事をしていたりと、生活習慣が膝の痛みに大きく関係しています。
普段から筋肉を衰えさせないようにしておくことで、膝の痛みを防げる可能性があります。
ただし、歩くだけで膝関節の軟骨に体重による負荷が加わるため、完全に防ぐことはできません。
膝の痛みが起きたら、まずは医師の診察を受けて原因を突き止め、必要に応じて治療や生活上のアドバイスなどを受けるようにしましょう。
膝の痛みにつながる病気と治療法
膝の痛みにつながる病気には、変形性膝関節症、関節リウマチ、偽痛風などがあります。
この中でも多くみられるのが変形性膝関節症です。
太ももの骨とふくらはぎの骨は、関節包というもので覆われています。
軟骨に負荷がかかると、軟骨の削りかすが滑膜という関節包の内側にある膜を刺激し、炎症が起こります。
炎症は、軟骨を修復するために起こる反応ですが、同時に関節の周りに痛みや腫れなどの症状を引き起こすのです。
変形性膝関節症の場合は、まず安静にしつつ筋力を鍛えていく必要があります。
炎症が治まるまでは安静にして、炎症が治まったら筋力をつけていきます。
筋力をつけることで軟骨への負担が減るため、軟骨の削りかすができることもないのです。
また、痛み止めの内服や外用で炎症を抑えることもあります。
軟骨の表面を保護することを目的として、保湿成分のヒアルロン酸を注射したり、より強く炎症を抑えるためにステロイドを使ったりすることもあるなど、状態によってさまざまな治療が検討されます。
軟骨のすり減りや骨の変化が大きい場合などでは、人工関節手術や骨切り術を行うことがあります。
運動で筋力を保つことが予防につながる
膝の痛みを予防するためには、軟骨への負担を抑える必要があります。
軟骨への負担を軽減しているのは筋肉であるため、筋肉を鍛えることが膝の痛みの予防につながるのです。
筋肉を鍛える方法として代表的なのは、スクワットなどの筋力トレーニングです。
しかし、筋力トレーニングは膝関節に負担がかかるため、すでに痛みが起きている場合は自己判断で始めてはいけません。
筋肉を鍛えるのであれば、ウォーキングなどの軽い運動を行いましょう。
ウォーキングは、1日15~20分を週2~3回が目安ですが、身体の状態によって変わるため、医師のアドバイスに従って続けることが大切です。
無理な運動は、膝関節への負担を大きくするため、膝の痛みの悪化を招きます。
正面を向き、地面をしっかり蹴って踏み出しましょう。
そして、ひじから先を伸ばし、手を大きく振ることが効果的なポイントです。
運動は、肥満の予防にも役立ちます。
肥満は、膝関節への負担を大きくするため、膝の痛みの原因となります。
消費カロリーよりも摂取カロリーの方が多い状態が続くと体重が増えていくため、適切なカロリー摂取と適度な運動を心がけましょう。
まとめ
膝の痛みの原因といえば加齢を思い浮かべる方もいますが、多くは膝の軟骨のすり減りが原因です。
また、変形性膝関節症の可能性もあるため、膝の痛みが起きたときは、まず医師の診察を受けるようにしてください。
筋肉が衰えることで軟骨のすり減りが大きくなるため、普段から筋肉を衰えさせないように運動を習慣づけることが大切です。
ただし、間違った方法で運動すると軟骨に負担をかけてしまうため、そのときに合った方法で筋肉を鍛えなければなりません。
まずは、軽いウォーキングから始めましょう。
膝への負担を考慮して、適した頻度と時間でウォーキングすることが大切です。
運動は、消費カロリーを増やして肥満を防ぐのにも役立ちます。
体重の増加、運動不足、加齢といった原因で膝関節への負担が大きくなるため、1つずつ対処していきましょう。
監修専門家プロフィール
みやざわ整骨院院長 宮澤大助
東京都大田区池上でみやざわ整骨院を開業。ゴルフ、野球、サッカー、相撲、マラソン、水泳の多種分野のアスリートが主に来院。数多くのトップアスリートを治療し、コンディショントレーニングをサポート。代替医療分野で「東久邇宮記念賞」を受賞。
http://www.tgc-d.com/miyazawa.html
記事の参考URL
https://www.kansetsu-itai.com/doctor/doc130.php
医療・美容ライター。これまでの執筆本数は9,000本以上に昇る。正確でわかりやすい記事が医師からも好評。
ムダ毛や体臭などのお悩み解決記事から疾患の説明記事まで幅広く執筆。
正しい知識を広めるために、医療・美容の情報をわかりやすくお伝えします。
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