肩関節が痛いときの原因は?日常生活の注意とよくある病気
「肩こり」は現代病といってもいいほど、老若男女多くの人が抱えている悩みです。
パソコン作業やスマホの長時間の使用など、気づいたら肩ががちがちに張っていて痛み始めていた……という方も多いでしょう。
定期的に「もみほぐし処」や整体院、整骨院などに通っている方もいるかもしれません。
肩関節の痛みをそのまま放置してしまうと、頭痛につながってしまったり、見た目が変形してしまったりすることも。
腕や手のしびれが起きたり、腕を上げることが困難になったりする人もいます。
「ただの肩こりだから」と軽視していたら、「実は別の病気が原因だった」ということもあるでしょう。
悪化させてしまってから後悔しないためにも、「このくらいの痛みはガマンできる」と放置せずに対応したいものです。
今回は、肩関節の痛みを感じる理由や引き起こす原因についてご紹介いたします。
日常生活で肩を痛めてしまう原因
日常生活において、肩を痛める原因になってしまうもののひとつが「運動不足」です。
運動不足は肩の筋肉・関節ともに固まりやすくさせてしまいます。
スポーツを日常的にしている人に比べ、肩がこりやすく痛めやすい状態になってしまうのです。
また、「姿勢の悪さ」も肩へのダメージを与えてしまう生活習慣のひとつです。
特に、前傾姿勢は肩へ負荷が掛かりやすいため、意識する必要があります。
パソコンを使う際にはいすやデスクの高さを調整したり、スマホを使う際は顔ではなく手を持ち上げて目線がさがらないようにしたりするなど対策を取りましょう。
掃除機や台所仕事も、前傾姿勢を取りがちな作業のひとつです。
あまり長時間前かがみにならないように意識したいものですね。
カバンのかけ方や眠るときの枕の高さにも注意が必要です。
「毎回同じ肩でカバンをかけている」「肩が浮いた状態で寝ない」といった点を意識してみましょう。
「冷え」も肩を痛めやすい状態を作り上げてしまう要因のひとつです。
湯船に浸からず、シャワーで済ませてしまいやすい人は、湯船に浸かる習慣がある人に比べ、肩周りの血行が悪くなりがちです。
筋肉の緊張がとけにくくなるため、肩こりや関節の痛みにつながってしまいます。
肩関節が痛いときに考えられる病気
肩関節が痛むものには、病気が原因となっているものも多くあります。
なかには腫瘍が原因の場合もあるため、あまりにも強い痛みが続く場合は、一度病院を受診してみましょう。
加齢が原因となる病気には、「変形性肩関節症」があります。
膝の痛みで代表的な「変形性膝関節症」と原因はほぼ同じです。
長年使い続けてきた影響で、軟骨がすり減ってしまったことにより、痛みが引き起こされるとされています。
若いころであればすり減った軟骨は修復されるものなのですが、加齢により、その機能も低下していきます。
すり減ったままになってしまい、炎症が起きてしまうのです。
また、「関節リウマチ」も肩関節の痛みを引き起こす病気のひとつです。
全身に関わる病気のため、必ずしも肩だけに痛みが生じているとは限りません。
膝やひじ、股関節など、多くの部位に痛みと腫れが生じます。
悪化してしまうと日常生活に支障が生じるため、早めの診断・治療が必要です。
もうひとつ、よく見られる病気が「広範囲腱板断裂性関節症」です。
「腱板(けんばん)」とは、上腕骨の頭部分が脱臼しないよう、覆っている組織のこと。
腱板が広範囲にわたって切れてしまい、軟骨部分が変形してしまうと動きづらく痛みを生じてしまうのです。
最後にご紹介するのは、「五十肩」の名で親しまれている「肩関節周囲炎」です。
「五十肩だから」と病院に行かないまま過ごしている方もいるでしょう。
しかし、上記でご紹介した「腱板」の断裂が起こっている可能性もあるため、一度検査を受けてみることをおすすめします。
普段の肩関節のケアはエミューオイルでマッサージ
整形外科を受診した結果、深刻な病気ではないことがわかったら、「冷えの改善」「運動不足解消」「姿勢の改善」といったセルフ対策を始めましょう。
マッサージやストレッチもそのうちのひとつです。
固まった筋肉をほぐし、血行を促進させることで、肩関節の痛みを予防・改善することができますよ。
マッサージを行う際は、素手ではなく、マッサージ用のオイルを使うことで、より効果を高めることができます。
そこで、今回ご紹介したいものが、エミューオイルです。
エミューオイルとは、オーストラリア原産の鳥、エミューの皮下脂肪から抽出した天然オイルのこと。
先住民アボリジニたちが約4万年前から使用してきた万能薬です。
エミューオイルは、人の皮脂と近い脂肪酸バランスのため、肌に浸透しやすい特徴があります。
使用後の肌がベタつかないため、扱いやすいオイルだといえるでしょう。
また、エミューオイル自体に炎症の鎮静、抑制効果があるため、強い力でマッサージを行わなくても効果が見込めるメリットもあります。
お風呂上がりの血行が良くなっている状態の肌に、適量を手に取って塗り込みましょう。
なお、患部が熱を持っているときなど、異常が見られる場合には医師に相談をしてから使ってくださいね。
まとめ
今はまだ肩のこりを感じる程度だという方も、そのまま放置していると病気につながってしまう可能性があります。
姿勢を正したり、湯船に浸かる習慣をつけたりするなど、日常生活で気をつけられるところから意識をしていくことが大切です。
デスクワークが多い人や運動が不足しがちな人は、定期的にマッサージやストレッチを取り入れてみましょう。
今回ご紹介したエミューオイルは、それ自体に炎症を抑える効果があるため、痛みによりあまり肩を動かせないときにも自分でケアをすることができますよ。
「たかが肩こり」「ただ肩が痛いだけ」と軽く済ませずに、痛みが1週間以上続く場合は一度病院を受診し、レントゲン検査などを行ってもらいましょう。
病気の治療のためには、何よりも早期発見が大切です。
監修専門家プロフィール
みやざわ整骨院院長 宮澤大助
東京都大田区池上でみやざわ整骨院を開業。ゴルフ、野球、サッカー、相撲、マラソン、水泳の多種分野のアスリートが主に来院。数多くのトップアスリートを治療し、コンディショントレーニングをサポート。代替医療分野で「東久邇宮記念賞」を受賞。
http://www.tgc-d.com/miyazawa.html
記事の参考URL
http://www.jinko-kansetsu.com/pain/kata/diseases.html
http://celebrite.jp/ext/pc/emu/pc
https://medicalnote.jp/contents/150703-000016-MNPVXE
http://www.fff.or.jp/ichikawa/column/
http://kansetsu-life.com/shldr_elbw/3_04.html
https://medicalnote.jp/contents/170111-006-IX
さいたま市在住。幼少期からの「書くことが好き」が講じてフリーライターに。
コラム記事から店舗・病院・企業への取材・インタビュー記事まで幅広く執筆している。
販売員をしていたインテリア雑貨店で扱っていた、日常をちょっぴり楽しくさせる入浴剤・アロマ・ケア用品が好き。
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